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JUNE
ウェブTHURSDAY 2022 / 6 / 16
Internet Explorer is dead.
Text by Hiroyuki Matsumoto
2022年6月16日を以って、MicrosoftによるInternet Explorerのサポートが終了しました。
それに伴い、弊社制作サイトについても Internet Explorer での動作対応は行わなくなります。
ウェブ制作業界において、蛇蝎の如く嫌われていましたので、そういった業界からは怨嗟の声が聞こえてまいります。(たまに感謝の声もあります)
当社でも「作ったサイトがIEで動かない!」→「対応に3時間」といったことも普通にありましたので、恨み言はいっぱいありますが、それは一旦横に置いておいて、
Internet Explorerの特徴とか思い出について個人的に触れてみたいと思います。
高速起動!
Internet Explorerが普及した理由のひとつに「ブラウザの起動が高速」というのがありました。
実際にはWindows起動時に Internet Explorerの機能が読み込まれているために起動が高速だっただけでした(その分OSの起動が遅くなっていた)。
さらにOSとの結合度が高く、IEが死ぬとOSも死ぬということもありました。
独断で追加機能!
Microsoft社は90%を超えるシェアのパワーで、当時のW3C仕様に準拠しない技術を、独断で追加していきました。
iモードサイトで多用されていた懐かしさ。
ActiveX
IEの独自機能の中でも一番ヤバいやつです。
ブラウザ内でプログラムをインストール・実行させる機能で、Flash Playerもこの仕様で動作していましたね。
ところが、セキュリティにあまり配慮しない設計となっていたため、よくわからないサイトで「許可」ボタンを押したらコンピュータウイルスを仕込まれるという代物でした。
具体例
僕がアダ●●●イト(*1)を見ていたときにこの画面が出てきて、よくわらかず「はい」ボタンを押したら、
ダイヤルQ2(3分10円~)経由や、インド経由(国際通話1分300円等)でのインターネットに接続するようパソコンの設定を変更されましたね(*2)。
サードパーティ製ツールバー
ツールバーを追加する機能が人気になったことがありました。
いつでも●●検索が使えます!程度の機能が多かったのですが。
(ポップアップブロック機能は助かりました)
大量に導入すると下図のように画面が狭くなります。
新潟県公式の新潟県ツールバーなんてのもありました。
「知事公式ホームページ」のリンクは誰か使ったんだろうか……
ということで、Internet Explorerの思い出でした。
しかし、Internet Explorer が死んだからと言って安心はできません。
すぐに第2第3の Internet Explorerが生まれてくる・・・!
それが杞憂だといいなと願いながら終わります。
*1 アダ●●●イト
決めつけは良くありません!
アダマンタイトかもしれないでしょう?(参考)
*2 電話経由でインターネット
当時は光回線のような専用線サービスはなく(あっても業務用でクソ高い)、電話回線経由でインターネットをするのが普通でした。
TEXT by
松本 博之(まつもとひろゆき)
1978年、鳥取県米子市生まれ。
株式会社マジックワード WEBシステムの開発・運用を担当。
WordPressの実績多数。表面的な使用方法を把握するだけでなく、WordPressのソースコードを読み解いて対応できます。
国家資格の応用情報処理技術者をなんとなくとりました。