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JUNE
オフTUESDAY 2023 / 6 / 20
上達の限界値
Text by Kishi Naoya
環境ってものすごく大事ですよね。
自然環境のことではなく、人間をとりまく環境のことです。
それは人間関係だけではなく、優れた道具も環境のひとつに数えます。
環境さえ整えばその人の本来のポテンシャルはどこまでも引き出されますし、逆も然りです。
最近そう思えた出来事がいくつかありまして、
先日突然、(以前僕がガチでやってたゲームの)海外のプレイヤーから「ゲームのハイスコアを出すためのアドバイスがほしい」との連絡があり、「いきなり初対面でそんな難しいことを!?図々しいな〜笑」と心の中で思うと同時に、
「趣味に対して情熱的で、今自分が図々しいことを言ってるだなんて自覚すらなくいろんな人に意見を求めたり、向上のためならどんな地味な苦労も惜しまない。」
自分にもそんな頃があったな〜。自分を目標にしてくれるなんて嬉しいな〜と思い、彼のプレイを見て少しアドバイスをしてあげたことがありました。
その一連の出来事の中で、教えてくれる人や優れた道具という環境が、上達には不可欠なんだなと改めて再認識しました。
それを根拠づける僕の経験が3つありまして、
1つ目が画像編集を覚えたこと
2つ目はデジタルで絵が描けなかったこと
3つ目は上記のゲームで日本一位のハイスコアを出せたこと
があります。
1つ目は、
僕は子供の頃、実家のPCをオモチャ代わりに使って暇の潰し方を試行錯誤していたのですが、そのPCのスペックが粗末だったこともあり、ゲームや複雑なソフトウェアは動かせなかったため、消去法的な理由で画像編集を覚えました。
というかPCスペックが貧弱すぎて画像編集くらいしかクリエイティブなことができなかったので、もし子供の頃に良いパソコンさえあれば、当時諦めた様々な技術が身についたのかもなーと今になって思います。粗末な道具は才能の芽を摘みますよ。本当に。
家にPCが無かったら僕は画像編集という行為自体とは無縁の人生を歩むことになり、芸術系の進路を歩んでいなかったのかもしれません。道具という環境に人生ってものすごく左右されますね。
環境がポテンシャルを左右した例です。
そして2つ目。
僕は子供の頃から絵を描くのが好きでしたが、当時はペンタブ等は買えなかったため、ずっとデジタルの絵とは無縁でした。
しかし大学生になってペンタブを買い、デジタルで絵を描こうにもアナログのようには描けず、結局iPadを入手した瞬間に思うようにデジタルで絵が描けるようになりました。
これは「良い道具という環境がポテンシャルを引き出した例」だという風に思います。
3つ目。
ゲームでのハイスコアですが、海外のゲームなので基本的に様々なプレイ方法の研究やデータ解析は海外(英語圏)の方が盛んです。(人口も多いですし)
というか日本のゲームでも有名であれば研究の本場は英語圏だったりします。
僕が記録を出せるようになったのも、その海外コミュニティでの研究に参加したことが大きな要因であると思います。(英語分からないのでGoogle翻訳を酷使しています笑)
もちろん独学も良いですが、自分個人の限界値を超えて、より多くの洗練された技術や知識を得たいのであれば、優れた研究者たちとの意見交換がものすごく重要です。
そもそもゲームが上手じゃなきゃハイスコアは出せませんが、研究の進んだ環境に身を置くことによってポテンシャルが引き出せたことがハイスコアを出せた要因だと思います。
これも「良い環境がポテンシャルを引き出せた例」です。
以上の3点から、環境が上達の限界値を左右する。
いまさら僕が大袈裟に言わなくても、当たり前のことかもしれませんが、とても大事な事なんだなーと改めて思ったわけです。
環境というものは自分で選べない場合が大半です。運や実力に左右される場合が多いですが、道具という環境は唯一、「お金を出せば手に入れられる環境」なわけです。
というわけで僕はその「環境」をより良いものにするために、それなりに良いスペックの(ゲーミング)パソコンが欲しいのです!
はい。そうです。結局はゲーミングPCをどうしても欲しい人間の言い訳でした。
ここまで長文を読んでいただいてありがとうございます。それでは。