• カミナリツイッターカミナリtwitter
  • カミナリフェイスブックカミナリfacebook
  • カミナリインスタグラムカミナリinstagram

山陰の情報を発信するカミナリ

ナビ

31

DECEMBER

ウェブFRIDAY 2021 / 12 / 31

ECサイトにPayPay / Amazon Pay / Google Pay / Apple Pay を導入したいというご相談について

最近は電子マネーやバーコード決済が普及して、クライアント様からもECサイトに「PayPayを導入したい」「Amazon Payを導入したい」と指名されることが増えてきました。

しかし残念ながら導入することが難しい事例が多いです。

「できない」のではなく「できるけどお金かかりますよ」とご説明させていただきますと、大抵は導入見送りということになります。今回はその辺りのお話をさせていただきます。

今回紹介する決済方法は「PayPay」「Amazon Pay」「Google Pay / Apple Pay」です。

 

PayPay

初期費用無料、決済手数料無料(2021年10月まで)のキャンペーンがあったため実店舗でご利用されているケースが多いので「EC(通販)でも使いたい!」というご相談が多いのですが、、、

 

ECのPayPayは高いんです

 

実店舗 EC利用
決済手数料 1.60% または 1.98% 3.96%
月額料金 0円 3,300円
初期費用 0円 24,200円

※EC価格はSBペイメントサービスの場合
※決済代行会社にあまり選択肢がありません

PayPayは安いのではなく、普及のために実店舗のみ異常なディスカウントがされているとお考えください。

なお利用者にとってPayPayは、基本還元率が低く、クーポンやキャンペーンと併用でないとお得にならない決済方法です。使用するメリットが少ないのでECサイトでの使用率は低迷するのではないかと推測されます。

つまりせっかくお金をかけてもあまり使ってもらえないという悲しい結末が予想されます……

 

Amazon Pay

個人情報入力の手間が省けるため、訪問者の操作が少なくなり、カートでの離脱率を低くできるという良い事づくめなAmazon Pay。便利です。私も利用者の立場なら優先して使用しています。

ですが導入には月額費用がかかることが多いです。(ECシステムにより異なります)

Welcart EC-CUBE WooCommerce
決済手数料 3.9%~4.5%
月額料金 5,500円 5,000円 0円
初期費用 0円 0円 0円

 

決済手数料がちょっとお高めな上に、月額の5,000円が別途かかってしまいます。そのため、ある程度売上が大きくないと元が取れません。

そんな中、WooCommerceだけは0円。実は月額費用についてはAmazonに支払う金額ではなく、ECシステムにAmazon Payを導入する追加機能(プラグイン)の費用となります。

WooCommerceの場合 ECシステムの開発元がプラグインも開発し「無料で使っていいよ」と配布していますので無料利用が可能となっています。

しかし Welcart と EC-CUBE が日本製のECシステムなのに対し、WooCommerceは海外製のため日本国内で対応している制作会社が少なめです。(当社も機会があればやりたいとは思っていますが)

 

Google Pay / Apple Pay

日本国内での導入事例は少なめですが、こちらも Amazon Pay と同様 Google / Apple に登録済みの個人情報と決済情報をそのまま使え、カートでの離脱率の低減が見込めます。

Welcart EC-CUBE WooCommerce
決済手数料 未対応 3.6% 3.6%
月額料金 0円 0円
初期費用 55,000円 0円

EC-CUBE・WooCommerceともに Stripe という決済代行を使用する前提となっています。

EC-CUBEはシステムに決済方法を追加するプラグインの費用として55,000円かかります。

 

 

ということで、「できるけどお金かかりますよ」の詳細をお話してみました。

「じゃあWooCommerceで!」とお考えになるかもしれませんが、なにせ海外製のシステムです。トラブルが発生した場合には英語で先方の技術者とやり取りする必要があります。そのためサイト制作のお見積りは少し高めで設定されることになるでしょう。

つまり「じゃあWooCommerceで!」のお答えも「できるけどお金かかりますよ」となります。

 

普段皆さんがお使いの通販サイトを思い出してしてください。すべての決済方法を網羅しているサイトはありませんよね? 理由のほとんどは「お金がかかるから」です。

 

 

2021年末現在、決済の多様性と低コストは両立できません。

少しでも決済手数料等を安くして利益を多く確保するのか、手数料等が高く付いても売上拡大を目指すのかのどちらかを選択していただくほか無いようです。

 

それでは皆様、良いお年を。

 

2022年には「決済手数料2%台」「最短翌日入金」みたいなサービスが日本でも出てくるといいですね。

アメリカにはあります

 

松本博之隠しプロフィール画像

TEXT by

松本 博之まつもとひろゆき)

1978年、鳥取県米子市生まれ。
株式会社マジックワード WEBシステムの開発・運用を担当。

WordPressの実績多数。表面的な使用方法を把握するだけでなく、WordPressのソースコードを読み解いて対応できます。
国家資格の基本情報処理技術者を保持。

この人が書いた他の記事を読む